モハメド・エル・ハジ(TEAM HERESH)は、若干17歳の類まれな才能を持つキックボクサーで、デビュー戦となったB級1回戦では「リアルキラー」の評判に違わぬ活躍を見せた。
ドイツのヴェンデンで開催された注目のイベント「エナジー・ファイト・ナイト」は、この若きファイターにとって、その卓越した技術と飽くなき野心を披露する絶好の舞台となった。

モハメドが同業者や多くの経験豊富なファイターと一線を画しているのは、その前代未聞の「ハングリー精神」である。これは比喩的な言葉ではなく、支配し、征服し、常に自分の限界に挑戦したいという根深い衝動である。このメンタリティーは、すでにB級で8試合も戦っている経験豊富な相手に挑んだときにも明らかだった。しかし、相手のルーティンと経験は、モハメドをまったく寄せ付けなかったようだ。
第1ラウンドのゴングが鳴った瞬間から、どちらが主導権を握るかは明らかだった。モハメド・エル・ハジは冷静な判断で獲物に突っ込んでいった。彼の思考はただひとつの目標に集中していた。彼の激しさと攻撃性は相手を完全に圧倒した。経験豊富なファイターは、明らかに何が起こったかわからなかった。必死に、モハメッドの突進を「静め」ようとしたが、若いファイターの動きを鈍らせようとする試みは、モハメッドを「よりハングリー」にさせるだけだった。モハメッドの勝利への意欲は、一撃一撃、攻撃をかわすたびに高まり、リング上では止めようのない力となっていた。
第2ラウンド、モハメッドの優勢は最高潮に達した。相手は完全につかまり、若いキックボクサーの猛攻に無力だった。正確でパワフルなパンチの連打で、モハメッドはついに相手を完全にキャンバスに沈めた。パワーとテクニックの無慈悲なデモンストレーションだった。試合は納得のK.O.で終わり、相手のトレーナーはタオルを投げるしかなかった。モハメド・エル・ハジが第2ラウンドのわずか1分10秒で勝利を手にしたのだ。判定は全会一致で、メッセージは明確だった。モハメド・エル・ハジの勝利は明らかで、キックボクシング界の新星として間違いなく注目を浴びるだろう。彼のデビュー戦は、その疲れ知らずのファイティング・スピリットと成功への止むに止まれぬ意欲が際立つ、前途有望なキャリアの前触れであった。


